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スクラムマスターとプロダクトオーナーの違いとは?それぞれの役割を理解しよう!
「スクラムマスターとプロダクトオーナーの違いってなんだろう?」という疑問を持つ人も少なくないのではないでしょうか?
本記事ではスクラム開発における「スクラムマスター」と「プロダクトオーナー」の役割について解説していきながら、どのような違いがあるのかを明確にしていきます。
もくじ
スクラム開発における役割
スクラム開発ではメンバーは三種類の役割に分かれて作業を行います。
それぞれの役割は後で詳しく解説していきますが、役割が明確になっていることで、メンバーは自身がやるべきことに専念できるため、開発の効率が上がります。
そもそもスクラム開発とは?
スクラム開発とは素早い開発が特徴のアジャイル開発の一種で、ラグビーのスクラムにちなんでスクラム開発と呼ばれています。「仕様変更に強く」「開発速度が速い」のが特徴です。
「スプリント」と呼ばれる一ヶ月以内の短い期間を反復し、少人数のチームで積極的にコミュニケーションを取りながら、タスクや役割を分散して開発を行います。プロジェクトの進捗を管理するために「バックログ」というタスクや用件をまとめたものがあり、他の開発と違い二種類のバックログを用いて開発を行うのが特徴です。
「スクラム開発」については以下の記事で詳しく解説しています。
スクラム開発とは?アジャイル開発との違いやメリットとデメリットを解説!
スクラム開発にはどういった役割があるのか
スクラム開発では本記事で紹介する「スクラムマスター」「プロダクトオーナー」の他に、「開発者」と呼ばれる役割があります。開発者は「スプリント」に対して責任を持ち、プロダクトオーナーの意向に沿って実際にシステム開発を進めます。
それでは「スクラムマスター」「プロダクトオーナー」について詳しく見ていきましょう。
スクラムマスターの特徴と業務内容
スクラムマスターとは?
スクラムマスターとはスクラムを円滑に進めるための責任者のことです。スクラム開発ではメンバー全員に自発的な行動が求められ、そういったスクラムに必要な価値観を浸透させることがスクラムマスターの役割となります。
また、全体の調整役としてプロダクトオーナーや開発チームが抱える課題の解決にも取り組みます。
スクラムマスターの業務内容
スクラムの価値観を理解してもらう
スクラム開発では前述した通り、各メンバーの自発的な行動が成功の鍵となります。スクラムマスターは、スクラム開発に必要な価値観を開発に関係する内部、外部の人に伝える役割を担います。
スクラム開発の価値観をメンバーが共有することで、最終的なゴールや自身が集中しなければいけないタスクについての関心が高まり、自発的な行動を促すことができます。
チーム内外の障害や問題を把握・解決する
スクラムマスターはプロダクトオーナーや開発者と連携し、チームが抱える問題や課題を把握し、その解決策を考えます。
スクラム開発では一週間から一ヶ月の間の短い期間である「スプリント」ごとにタスクを割り振って開発を行います。計画していたタスクがスプリント内に終わっていないなどの状態であれば関係者にヒアリングを行い、どんな問題が発生しているのかを突き止め、解決するよう努めます。
「スクラムマスター」については以下の記事で詳しく解説しています。
スクラムマスターとは?アジャイル開発における重要性と役割について解説!
プロダクトオーナーの特徴と業務内容
プロダクトオーナーとは?
プロダクトオーナーとはスクラム開発において開発の方向性を定め、プロダクトの価値を最大化することに責任を持つ責任者のことです。プロジェクト全体のタスクを可視化し優先度を決定するなど、スクラム開発のチームメンバーが常にプロジェクトの最新情報を確認できるように保ちます。
プロダクトオーナーはタスクの管理を行いますが、具体形にどの作業を行うべきかといった指示は行わず、タスク管理に徹します。
プロダクトオーナーの業務内容
プロジェクトの方向性を決める
プロダクトオーナーはプロダクトの価値を最大にするため、開発の方向性を決定し、それをメンバーに周知します。開発の方向性が定まっていることで、仕様変更が発生した場合などにもプロジェクト全体の指針がブレることなく、安定した品質で開発を行うことができます。
プロダクトバックログを最新に保つ
プロダクトバックログとは、システムの要件や機能を優先度ごとに並べ明確にしたリストのことです。プロダクトオーナーは、このプロダクトバックログに対して管理責任を負います。
開発を進めていく中で問題や課題が発生し、作業の優先順位やシステムの要件が変わることがあり、そういった変更を適宜変更し、開発者やスクラムマスターが最新の情報にアクセスできるように管理を行います。
「プロダクトオーナー」については以下の記事で詳しく解説しています。
プロダクトオーナーとは?スクラム開発における重要性と役割を解説!
スクラムマスターとプロダクトオーナーの違い
スクラムマスターとプロダクトオーナーはサポートの管理対象が「メンバー」なのか「プロジェクト、及びタスクの管理」なのかが大きな違いとなります。
どちらの役割もプロジェクトを円滑に進められるようにすることが主な役割となりますが、スクラムマスターはプロダクトオーナーを含めた「メンバーのサポートをする」のに対し、プロダクトオーナーは「プロジェクト、及びタスク管理」を行います。
スクラムマスターとプロダクトオーナーの違い
スクラムマスター | プロダクトオーナー | |
---|---|---|
特徴 | スクラム開発を円滑に行うための責任者 | 開発の方向を決定し、プロダクトの価値を最大にするための責任者 |
業務内容 | ・スクラムの価値観をメンバーに浸透させる ・チームの障害を取り除く |
・プロジェクトの方向性を決める ・タスクの状態を最新に保つ |
作業対象 | メンバー | プロジェクト、およびタスク |
メンバーへの開発支援を行うのがスクラムマスター、プロジェクトの管理を行うのがプロダクトオーナー
スクラムマスター、プロダクトオーナーの役割について解説してきました。
どちらもスクラム開発を成功させるために必要な役割で、スクラムマスターが「メンバー」を、プロダクトオーナーは「プロジェクトのタスク」についてサポートを行います。
二つの役割によって、開発者は着手するタスクや、開発の方向性について理解することができ、プロダクトの価値を高めることにつながるでしょう。