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23.04.04

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Python フレームワークとは?5つのおすすめフレームワークと特徴について解説!

近年、再注目されているPythonについて気になっている方も多いのではないでしょうか?

Pythonはその処理速度の速さから人工知能や機械学習の分野で世界的に需要が伸びてきており、先日もCやC++に匹敵する速度を実現できるコンパイラが提案されるなど、非常に話題の言語です。

そんなPythonの中でも、今回はWEBアプリケーション開発の現場では必須であるフレームワークについて、わかりやすくご紹介していきます。

Pythonフレームワークとは?

 

Pythonとは

Pythonは、1991年にグイド・ヴァン・ロッサム氏が開発したプログラミング言語です。

大きな特徴として、一つ目に少ないコードで簡潔にプログラムを書くことが可能です。

元々、「読みやすさ・書きやすさ」を重視して開発された言語ということもあり、誰が書いても似たコードになるというメリットもあります。これは、複数人で開発する際に非常に有益です。コードに個々の癖が出にくく、どの部分を読んでも自分が書いたものと差異なく確認でき、コードの読み込みに時間が取られないため、開発現場の効率化にも繋がります。

もう一つの特徴として、処理速度の速さが挙げられます。

冒頭で紹介した通り、近年Pythonは人工知能や機械学習の現場で利用されることが多くなっております。これは、Pythonが「膨大なデータ」いわゆる、「ビックデータ」の解析に向いているためです。人工知能や機械学習では、通常のアプリケーションと比較しても取り扱うデータ量は多くなります。Pythonにはそうしたデータ処理に適したライブラリ(パッケージ化されたプログラム)が用意されており、膨大なデータであってもデータの処理速度が早いのです。

このように大きな特徴があるPythonですが、「Django」「Flask」「Bottle」「Tornado」「web2py」など、多くのフレームワークがリリースされています。

 

フレームワークとは

フレームワークとは、開発する際によく利用される機能をまとめたものを意味し、目的に合ったものを利用することで一から開発する必要がなく、効率的に作業を進めることができます。

基本的にはテンプレートのように、プログラムごとに一定のルールが存在し、プログラマーはそのルールに則って実装したいプログラムを記述・カスタマイズしていきます。ルール化されているため、自分で一から開発するよりも簡単に少ないコードで開発を進めることができ、またプログラム記述の統一性から、メンテナンス性が高くなります。他にも、フレームワークはWEBサイトやスマートフォンアプリなど、様々なシーンで利用されています。

フレームワークについては、下記の記事でも紹介しております。

スマホアプリ開発におけるフレームワークのおすすめをご紹介!

おすすめのPythonフレームワーク

ここまで、Pythonとフレームワークの概要について解説してきました。

続いて、実際におすすめのフレームワークを5つご紹介いたします。

Django(ジャンゴ)

Djangoは、2005年にエイドリアン・ホロバティ氏、サイモン・ウィリソン氏によって開発されたPythonフレームワークです。

特徴として、大規模な開発に向いており網羅的に機能を取り揃えた「フルスタックフレームワーク」であるという点が挙げられます。

WEBアプリケーションに必要な一般的な機能はもちろんのこと、管理サイトの自動生成機能オブジェクトデータベースを構築できるORMなど、他にも便利で面白い機能が豊富に用意されています。そのため、WEBアプリケーションやWEBサイト以外にも管理システムやソーシャルネットワーク、科学技術計算など幅広い用途で活躍しているフレームワークです。

Djangoについては、下記の記事でも紹介しております。

Django(ジャンゴ)とは?Python フレームワークについて解説!

 

Flask(フラスク)

Flaskは、2010年にアーミン・ロナッチャー氏によって開発されたPythonフレームワークです。

元々はエイプリルフールのジョークとしてリリースされたフレームワークだったのですが、Python愛好家の中で人気となり現在も人気を集めています。

特徴としては、先のDjangoと反対に、軽量で必要最低限の機能が搭載された「マイクロフレームワーク」である点が挙げられます。機能がシンプルでわかりやすいため覚えることも少なく、初めてWEBアプリケーションを作る方や小規模な開発などにおすすめです。また、フレームワーク自体がかなり軽量なため、動作が軽くWEBアプリケーションやWEBページの表示速度によるユーザーの離脱率減少に繋げることができます。

Flaskについても、下記の記事でも紹介しております。

Flaskとは?Pythonにフレームワークについて解説!

 

Tornado(トルネード)

Tornadoは、2009年に誕生しFriendFeed社によって開発されたPythonフレームワークです。

また、その後にFriendFeed社がFacebook社に吸収された後にオープンソース化されました。ちなみにFacebook社は、現在はMetaという社名に変更されています。

特徴として、「非同期処理」「同時接続処理」を得意としています。「非同期通信」とは、送信者の送信タイミングと受信者の受信タイミングを合わせずに通信することです。そのため、データの送受信に両方がオンラインの必要がなく、片方が接続していなくても通信でき、LINEなどのチャットアプリにて活用されています。

また、TornadoはノンブロッキングI/Oであることから数千の「同時接続」ができます。

ノンブロッキングI/Oとは、コンピューターに入力して反応が帰ってくるまでに並行して別の処理を行うことを意味します。通常、処理をして反応が返ってくるまで待ち時間が生じますが、ノンブロッキングの場合は同時に複数の処理を行うことができ、大量アクセスにも対応できます。

これらの特徴から、チャットアプリはもちろんリアルタイムWEBサービスであるSNSなどの現場で活躍しているフレームワークです。

 

Bottle(ボトル)

Bottleは、2009年にマルセル・ヘルカンプ氏によって開発されたPythonフレームワークです。

大きな特徴は、Pythonフレームワークの中でも最もシンプルなフレームワークであるという点です。基本的にbottle.pyという一つのファイルでのみ構成されています。そのため、導入が非常に簡単であり、動作が素早く・レンダリングが高速、またシンプルで使いやすいというメリットがあります。

同じマイクロフレームワークであるFlaskと同様に、小規模でシンプルなWebアプリケーションの開発シーンにて人気を集めております。

 

web2py(ウェブツーピーワイ)

web2pyは、マッシモディ・ピエロ氏によって開発されたPythonフレームワークです。

元々、サーバーサイドのWEB開発機能を学習するための教育ツールとして開発され、現在も利用されています。

大きな特徴として、セキュリティの脆弱性に対応し、安全性に重点を置いている点が挙げられます。フレームワークそのものに、入力フォームから受けるサーバー攻撃に対する対応が取り入れられており、悪意のあるコードやデータを持ち込ませないようファイルの実行を防止しています。

また、アジャイル開発にも対応しており、Windows・Mac・Linuxなど、クロスプラットフォームに対応しています。そのためweb2pyは、安全性が高く、拡張性・汎用性があるフレームワークとして人気を集めています。

アジャイル開発については、下記の記事でも紹介しております。

アジャイル開発の特徴とは?メリット・デメリットもわかりやすく解説!

 

PythonフレームワークでWEBアプリケーションを開発しよう

本記事では、Pythonやフレームワークの概要からおすすめのPythonフレームワークについて解説してきました。

フレームワークはそれぞれ特徴やメリットがあり、目的に合わせて必要なものを選択していく必要があります。上手に活用することで、アプリケーション開発にかかる負担の軽減と、品質の向上に繋げることができます。

近年のアプリケーション開発シーンではフレームワークの利用はほとんど必須となっており、それぞれの特徴を理解することで、より業務の効率化に繋げることができます。気になるフレームワークがあった方はぜひ一度、利用を検討していみてはいかがでしょうか?