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請負契約とはどんな契約?メリット・デメリットも含めてわかりやすく解説!
近年では働き方の多様化によって、外部に業務委託をする企業が増えてきています。しかし、正確には「業務委託契約」という契約方法なく、IT業界における業務委託の形として存在するのは「請負契約」と「準委任契約」です。
今回はIT業界における請負契約はどんな契約かと、どんなメリット・デメリットがあるのか紹介します!
もくじ
請負契約とは
請負契約とは契約形態の一種であり、主に開発や制作業務で締結される契約です。ベンダー側(受注側)が依頼された仕事を完了させることでクライアント側(発注側)から報酬が支払われるので、逆に言えば、期日までに完成品が納品されないと報酬が発生しない契約でもあります。
もしも納品物に不備があれば、クライアント側がベンダー側に修繕を要求することも可能です。
またもう一つの特徴として、請負契約を結んだ場合、クライアント側はベンダー側に仕事の方法を指示することができません。あくまで完成までの過程はベンダー側に一任し、完成品に対して報酬を払うということを理解しましょう。
請負契約における3つのメリットとは
請負契約とは完成品に対して報酬が支払われるという説明をしましたが、どういったメリットがあるのでしょうか。今回は請負契約の3つのメリットについて詳細を見ていきましょう。
求める成果物を入手しやすい
請負は具体的な納期と納品物の仕様を取り決めたうえで契約を結ぶ仕組みです。
指定した成果物が納品されるため、納品物の品質が安定しているうえ、万が一不備があった際も、受注側に修正対応を依頼することができます。IT業界だけに限りませんが期限や納品物が正確に決まっている場合には、請負契約という形で発注することがオススメです。
教育コストを削減できる
請負で契約を結ぶと教育コストを削減できるというメリットもあります。
請負の労働者には成果物に対しての報酬を支払うのみです。もともと専門的なスキルを持っている人が作業をこなしてくれるため、発注主から教育を行う必要がありません。研修や教育を行う手間が省かれるため、教育コストを大幅に削減することが出来るでしょう。
成果物に対して報酬を支払う
請負で契約を結ぶと成果物に対して報酬を支払うことになります。
つまり、ある一定の金額以上は報酬を支払う事が無くなるため、人件費を抑えることに繋がります。SESや派遣と違い労働時間に対しての賃金は発生しないので、余分に報酬を支払わなくていいことは大きなメリットでしょう。
請負契約における2つのデメリットとは
請負契約においてデメリットは2つ挙げられます。そこでデメリットについても説明します。
自社のエンジニアのスキルが上がりにくい
自社で開発するシステムやアプリケーションは、社内で開発を行う分、自社のエンジニアの成長も見込めます。しかしながら請負契約は、外注という形で発注を行うとので、開発の知見が自社に蓄積されにくくなります。
自社にノウハウの蓄積を求める場合においては、必要な分だけ請負契約を利用するなど、ちょっとした工夫が必要です。
発注後の仕様変更が困難になる
求める成果物を手に入れやすい一方で、請負契約は「発注後の仕様変更が難しい」のが欠点です。
もしも設計に不備があったままシステム開発を依頼してしまうと、不備を抱えた成果物がそのまま納品されてしまいます。請負契約において納品物に不備があった場合の修正は行ってもらえますが、発注後に追加で修正を依頼するのは困難です。
そのため、システム開発で請負契約を結ぶ際は、要件定義をしっかり行ったうえで、「何を作ってもらうか」を明確にする必要があります。
請負契約をうまく活用しましょう
今回は請負契約はどういう契約か紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?うまく活用することで、必要な時に求める成果物を入手することができたり、人材を採用・教育するコストの削減も期待できます。
しかし請負契約の特徴や他の契約との違いを認識していないと、スムーズに開発も進まないでしょう。そこでメリット・デメリットを読んで、請負契約の使いどころをよく理解することで、自社での開発を成功に導くことが可能になります。